人はやる気が出ないと物事の取り掛かりが遅くなる生き物
そんなやる気の無さから、会社の同僚や部下の仕事が遅い、完成度が低いなどという状態になっていたらどうでしょうか?
やる気を自分でコントロールするのが難しい状態なら、同僚としてまたは上司として、何か手助けできることはないか模索するのではないでしょうか?
そんな方法があるとしたらきっと実行するでしょう。
人のやる気を湧き立たせるとか、モチベーションを上げるとか、少しおこがましいように聞こえるかもしれませんが、これは誰かの助けになることができる方法だと考えてください。
そしてそれは必ずあなたに返ってきます。一緒に学んでいきましょう。
この記事は、カウンセリング会社のライフファクトリーからいただきました。スマイルライフでは、記事に関するご質問や、相談をしたい場合は、ライフファクトリーをご利用ください。
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1)モチベーションとは?
モチベーションとは、「意欲」「やる気」のことです。例えば、子供が勉強をする気になったり、会社の営業部のやる気が上がればよい契約数を取ることができたりすることができます。
このように、モチベーションをあげることができれば、さまざまなことができるようになります。
モチベーションというのは、直訳すると「やる気」「意欲」「動機」となります。
何か行動するために必要な刺激や意欲のことを意味する場合が多いです。
学校や仕事に行くことに対するモチベーションがあれば、朝憂うつな気持ちになることもないでしょう。
また、モチベーションを維持し続けることができれば「やりたくない」と思うこともありません。
きっと誰もが、モチベーションを維持できたらいいのになと思っているはずですが、うまくいきませんよね。
どうしてモチベーションは下がったり無くなったりしてしまうのでしょうか?
2)モチベーションが出なくなる3つの理由
モチベーションが出なくなる、下がるのには3つの理由が考えられる。
①先が見えない不安感
今のままでいいのか、自分のやっていることが正解なのか?疑問を持つとやる気は低下します。
将来に見通しが持てないと、モチベーションが下がりがちになります。
例えば今取り組んでいる仕事の進め方で良い結果を得られるのかわからないと不安になりますよね。
こうした不安が、モチベーションの低下につながるのです。
本当にこれでいいのだろうか、やり方は合っているだろうか、渦巻く不安が行動を鈍らせてモチベーションを下げていきます。
②他に大きなトラブルが出てきた
他に悩み事があると人は意欲がなくなります。例)失恋、大きない失敗
原因が直接関係のないところに潜んでいることもあります。
プライベートで何かトラブルがあったり、失敗が続いたりすると、他のことを行うモチベーションも下がる場合が多くなります。
何か大きな悩みを抱えている時は、そのことばかり考えてしまい、他のことが手に付かないなんて状況もありますよね。
こうした状態では、仕事に対するモチベーションを上げる方が難しいでしょう。
③行動した先のメリットが見えない
自分が特定の行動をしてどんなメリットがあるのか、どんな未来が待っているのかを知らないと人はやる気が起きません。
自分が行動したことによって、その結果がどうなるのかわからないというのもモチベーションが下がる原因となります。
これは①と少し似ていますが、行動の結果が良いものであるのかという点が重要になってきます。
人はメリットがある、自分に何かしらの恩恵があるとわかっている行動の方が、モチベーションが上がりやすいというのはみなさん「あ~、そうだな」と思うところなのではないでしょうか。
逆を言うと、メリットがわからない場合はやる気も出にくいということです。
3)日本人は特に褒めることが苦手
日本人は思ったことを言葉にすることが苦手です。それが、謙虚さであり美徳だと考えているケースも多いようです。
そのせいか、相手を褒めることは慣れていないので恥ずかしいと思うかもしれません。
しかし、それは自分本意の考え方です。もしもあなたが頑張ったことを褒めてもらったらどう思いますか?
とっても嬉しいですよね。褒めるということは、相手のやる気もあげることにつながります。
いいなと思ったことは普段から言葉に出して伝える習慣をつけることが大切です。
まずは友人、家族、子供のいいところを見つけて褒める練習をしてみてください。
さて、モチベーションが下がる原因がわかったところで、他者のモチベーションをアップさせるためには、「肯定」が大切になります。
他者に肯定されることで、自然とやる気もわいてくるものです。
例えば、上司に仕事の状態を褒められたら、自分のやっていることはこれでいいんだという一つの指標になります。
これが、安心へとつながるので、このまま頑張っていこう!という気持ちを作ることができるのです。
ところが、日本人はどうにもこの「褒める」という肯定の仕方が非常に下手なのです。
自分を褒めるということは滅多にしないし、恥ずかしいことだとさえ思っていますし、他者を褒めることもほとんどしません。
「褒める」ということが、難しい文化であることは間違いないでしょう。
しかし、誰かのモチベーションが上がるなら、良いところはどんどん褒めていくべきではないでしょうか?
自分だけじゃなく、会社全体がそういう空気感になれば、巡り巡って自分もたくさん褒めてもらえるようになるかもしれないですよね。
最初に言ったように「自分に返ってくる」とはそういうことです。
小さな頃、お父さんやお母さんに褒められるのが嬉しくて頑張ったことがあったはずです。
誰かに褒めてもらえるということは、やる気スイッチになり得るのです。
誰かのやる気スイッチを押すために、他者をどんどん褒めてみてください。
4)ありがとうにプラスアルファをつけると最高の上司や親になれる
「ありがとう」
「頑張ったね」
「お疲れさま」
言わないよりはいった方が嬉しいですよね。ここで少し比較をしてもらいたいことがあります。
いざ、決意をして褒めてみよう!と思っても、どうやったらいいかわからないですよね。
どんな言葉をかけたらいいのでしょうか?
「ありがとう。」
「頑張ったね。」
「お疲れ様。」
始めはこれくらいでも大丈夫です。これは他者を肯定する言葉です。
ただし、もっともっとモチベーションを上げる言葉かけがあります。次の例を見てみましょう。
Q:あなたは1日中外で営業の仕事をしてきたとします。
今日の契約数は全部で4件。
これまでの契約数の中で一番。
かなりクタクタな状態ですが、一度会社に顔を出してから帰宅をしなければいけません。
会社の上司に今日の契約件数の報告をしました。
そこでの、返答を比較してみましょう。
A:すごいね。頑張ったね。お疲れさまでした。
B:すごいね。これまでで一番いい成績を出すことができたね。外は寒いのにお疲れさま。お家でゆっくり休んでね。
AさんとBさんどちらが相手のモチベーションをあげることができるでしょうか?
このように、もうひとつ言葉を添えてあげるだけでも人はやる気になります。
こんな風に声掛けしてもらえたら、「役に立ててよかったな、次も頑張ろう」と思えますよね。
上司からの言葉ならなおさらです。こうした具体的なメッセージは非常に効果があります。
5)褒めてばかりでも、しかるだけでもやる気は下がる
モチベーションをあげるためには、どちらかが多すぎても、少なすぎてもトラブルが起こります。
心理学では、6;1の割合が黄金比だと言われています。
6→褒める
1→叱る
これが人をやる気にさせるための声の掛け方です。
部下を褒めることでモチベーションを上げるという話をしましたが、褒めてばかりもいられない時があるはずです。
何か重大なミスをしてしまった時、叱らなければならない場面もありますよね。
褒めることを大事にするというのは、常に褒めなければならないということではないです。
ですから叱らなければいけない場面はしっかり叱っていきましょう。
心理学では、「6:1」が「褒める:叱る」の黄金比だと言われています。
一度叱ったのなら、その分しっかり褒めることで部下のモチベーションを上げていくことができます。
6)モチベーションをあげる叱り方。
叱る方法にも色々ありますが、モチベーションを上げる叱り方もあります。いきなりですが、いつも子供や部下に注意をしている時の状況を思い出してみましょう。
Q1:あなたはどんな言葉をかけていますか?
Q2:あなたはどんな表情をしていますか?
Q3:あなたはどんな流れで注意をしていますか?
これから、相手のモチベーションを下げない注意の仕方についてご紹介をします。
具体的な状況を思い浮かべながら次の章を読んでみてください。
6-1注意をするときはに大切なこと
人を叱る時には、以下の流れが重要となってきます。
・事実
・なぜそれがだめなのか
・どうしてそう思うのか
・解決策を提示する
時々、叱ることと怒ることをはき違えている人がいますが、冷静かつ理論的に相手にメッセージを伝えることが大切になります。
感情的になってしまっては、ただ「怒る」だけになってしまいます。
この時、大切にして欲しいのは以下のポイントです。
ポイント
・頭ごなしに否定をしないこと
・解決策を丸投げしないこと
・注意する理由を説明する
人は言葉を尽くし、それがきちんと理解できれば心にストンと落ちます。
なぜ叱られているのかがわかり、一緒に解決策を考えてくれる上司は信頼されるでしょう。
信頼が生まれれば、どんな言葉も入りやすくなりますので、部下のモチベーションも上がりやすくなっていきます。
6-2改善点を提示するために大切なこと
部下に改善点を伝えたい時は、次のことを意識してみてください。
・褒める
・事実
・こうするともっと00にならないかな?
・決断を相手に委ねる
この流れがおすすめです。
まずは最初に、うんと褒めましょう。
そして、事実を冷静に伝えてから、改善点を伝えます。
ただし、強制はしません。ここが大切です。あくまで、決断は相手に委ねます。
そして次のポイントを大切にしてみてください。
ポイント
・褒めて自信をつける
・改善するための意欲をつける
・一緒に考えてくれたんだと思わせる
このように丁寧に改善点を提示することで、相手は上司が自分のために真剣に考えてくれたと感じるでしょう。
6-3本気で相手のことを思えば伝わる
本気で相手のことを思って感情で伝えるのではなく、相手の背景も理解するように努めることを忘れないでください。
なぜ、相手はそのような行動をしたのか?どうしたら相手がやる気になるのか?そして相手のいいところはどんなところがあるのか?
この視点を忘れないようにしてください。
本気で相手のことを考えたら主観で判断することがなくなり、相手からも信用されるようになります。
そうすると、相手のモチベーションに繋がり、「あなたのために頑張りたい」そう思ってもらうことができます。
相手の状況や背景をしっかりと考え、どんな言葉を尽くせば伝わるかを熟慮し、丁寧に伝えていくことが重要です。褒める時も、適当な言葉では伝わりません。
逆に、こちらの本気度がしっかりと伝われば、信頼関係が構築され、「この人の言うことならしっかり聞こう!」という気持ちになります。そして、相手のモチベーションにつながっていくのです。
モチベーションをあげて自分も楽に生きよう
今回は、相手のモチベーションを上げるためにどんな言葉をかけた方が良いのかをお伝えしました。
このモチベーションを上げる方法は仕事だけではなく子育てにも有効な方法です。
・叱ると褒めるのバランス
・相手と真っ直ぐ向き合う心
この2つを普段から意識をしてみてください。そうすると、相手のモチベーションも上がり、あなた自身の人間関係も円滑にすることができます。
この記事は、カウンセリング会社のライフファクトリーからいただきました。スマイルライフでは、記事に関するご質問や、相談をしたい場合は、ライフファクトリーをご利用ください。
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